音楽と猫

自分用覚書

the fighting men&chronicle エレファントカシマシ ディレクターズカット

ノンフィクションWを見た後だったので、続けてドキュメンタリーを見てみました。

ほとんどモラハラに近い練習風景見るのしんどかったけど、THE BACK HORNの2人のコメントに和んだ。山田さんがエレファントカシマシの音楽は「愛」だって言ってたけど、ちょっとわかる気がする。練習でメンバーにあんな暴言吐いてても、エレファントカシマシの音楽や演奏はなんかやさしさを感じるんですよね。「男らしさ」を大事にしてるバンドだし、宮本さん自身もすごい男らしくてフェミニストでも何でもないけどその感性には中性的な要素もあるんじゃないかと思うし、力強さの中にナイーブな部分が見え隠れするというか。そもそも最初に4人で演った曲が「やさしさ」なんだし。

音楽に真剣な気持ちがああいう言葉になってしまうんですかね。私もバスドラを蹴る必要はないと思いますが(笑) これらのドキュメンタリーを見ていて、富永さんが好きになりました。あたたかさとか包容力を感じるというか。

「バンドをやると、『そこの演奏、そうじゃない』『ああしろ、こうしろ』ってギャーギャーとうるさい。それってエゴでね。マニアックな話だけど、星飛雄馬が青雲高校に入学した当初はダメだった。飛雄馬も(エゴを消して)チームワークを学んだら勝ち始めた。30周年は俺のものでもないし、メンバーのものでもない。自分たちのエゴを消して、精いっぱい歌だけを届けようと。それが良かったんだと思う」

 
先日の報知のインタビューでこう言ってるんですよね。この記事の写真の顔がすごく好きです。穏やかで優しそうで、憑き物が取れたような明るさがあるというか。昔のインタビューで、メンバーにもう嫌だって言われて一人になる悪夢を見てたって話もしてたし。もしかしたら練習のやり方も変わっていってるのかな?変わらないかな?(笑)

「で、いま話しててはっきり思ったのは、やっぱりファンの人が、エレファントカシマシっていうのは宮本の独壇場じゃなくて4人なんだってことを僕に思わせてるんですよ。宮本じゃなくて、4人がエレファントカシマシでしょっていうそういう目線で見てるわけ。だから公共の意見っつっちゃヘンだけど、『やっぱりそうだよな』っていうふうに思えるじゃない。それはデカいんですよ。『宮本、お前ちょっとヘタすりゃひとりでやるとかって言い出しそうなツラしてるけど、そんなことねえだろ?』って。『どんなことあったって4人でやってきたんじゃねえのか?』っていう熱い視線を感じますよね」

 
この映画を見た後に「めんどくせい」のMV見たらグッときそうです。

 

◆このドキュメンタリーについての発言

ー同時発売の野音で復活するまでの日々を追った山下敦弘監督のあのドキュメンタリーDVDは……。

「あー、あれねぇ(ため息)」

ーご本人からするとね、観るのはアレかもしれませんが。

「いやもう本当ですよ……あれ、観なくていいと思いますけどねぇ(とても嫌そう)」

ーははははは!その嫌そうなところに、あのドキュメンタリーがどれだけ生々しかったか、わかる気がしました。

「いや、本当に」

- 音楽と人 2013年12月号